修了証書授与式での校長の話
修了証書授与式では、校長よりこんなお話をしました。
令和5年度 修了証書授与式 式辞
明日の卒業式が終われば、学校の一年が終わります。
たぶん、ここにいる全員が一つ上の学年に上がれると思いますが、一つ上の学年に上がるということは、どういうことなのでしょうか。
一年生が二年生になるということは、来年、一年生が入ってきたときに、学校探検で学校を案内するということですよね。それができますか。
二年生が三年生になるということは、生活科はもう卒業して、理科と社会を勉強するということですよね。楽しみですよね。
三年生は、四年生になったらクラブ活動が待っています。自分の好きなクラブを考えることはできましたか。
四年生はもう五年生ですよ。宿泊学習がありますよ。楽しみですね。
そして、五年生は六年生です。六年生のことを最高学年と言います。最高学年とは、年が一番上だから最高というだけではなく、六年生になったら毎日、毎日を最高にしていかなくちゃならないから、最高学年というんです。
この一年の最後に、校長先生の大好きな本を紹介します。
それは、「わすれられない おくりもの」という本です。
読んだことがありますか。
歳をとったアナグマさんは、ある日、眠るようになくなってします。
森の動物たちは、やりきれないほど悲しくなりました。でも、さいごの雪が消えたころには、アナグマさんが残してくれたものの豊かさでみんなの悲しみも消え、楽しい思い出を話すことができるようになりました。
あるあたたかい春の日に、どうぶつたちは、アナグマにお礼が言いたくなりました。
「アナグマさん ありがとう。」
そんなお話でしたね。
「ありがとう」の数だけ、人はやさしく
「さようなら」の数だけ、人の心はゆたかになれます
「ありがとう」って言えることは、誰かがあなたにやさしくしてくれたから、そのやさしさがあなたの心にしみこんでいって、あなたもやさしくなれるのです。
「さようなら」という言葉は、お別れですよね。人は生きている間は、たくさんの「さようなら」を言いますが、本当のさようならは、もうその人と会えないかもしれない時の「さいようなら」です。その人とのお別れを乗り越えて、たとえその人がもう近くにはいなくなっても、自分はだいじょうぶですよと言えるようになったとき、「さようなら」の数だけ、人の心は豊かになれるのです。
今日で六年生ともお別れですし、三月二十八日の離任式では、たくさんの先生とのお別れもあります。六年生や先生方とのお別れの時は、「さようなら」をしっかりと声に出し、あなたがいなくても自分はちゃんとやれますという気持ちを相手の人に伝えていただきたいと思います。
最後に、大事なお話をします。みんながこうして、無事、修了式を迎えることができたのは、家族のみんなと先生方の一生懸命さがあったからです。家族と先生方に、「ありがとうございます。」という気持ちを言葉にして伝えてくださいね。そして、たくさん、お世話になった六年生にも、心の中で「ありがとう」の気持ちを伝えてあげてください。
「ありがとう」の数だけ、人は優しくなれます。
これで、校長先生のお話を終わります。みんなが過ごしたこの一年間は、すばらしい一年間でした。
ですから、みんなにお伝えします。
「ありがとう」
令和6年3月21日
小野町立小野小学校長 小荒井新佐
住所 〒963-3401
福島県田村郡小野町大字小野新町字万景43番地
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